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こどもと「おやつ」

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こんにちは、 小児歯科Happy Club の佐藤です。 こどもさんと「おやつ」についても質問が多い事柄です。 とくに1歳半以降の子どもにとって、おやつは食事以外にお子さんにとって必要なエネルギーを補う「第 4 の食事」といわれます。 お子さんにとっておやつは「楽しみ」としての要素もあります。歯科から見ても「おやつ=お菓子ではなく栄養補助を目的」として大切に考えています。 さて、 よく【食事との間隔が 2 ~ 3 時間あくようにしましょう。「今日の分」など、食べる量だけお皿に出すのがおすすめ。おやつを食べすぎて食事量が減ってしまわないように、おかわりはさせないようにしましょう。】といわれますね。 その通りで、回数や食べるタイミング、食べる時間(かかる時間)の考慮が、虫歯予防や健康全般にはとても大切なことなのです。 <回数の目安> 2 歳未満では胃が小さく一度にたくさん食べることができないため、朝ごはんと昼ごはんの間に 1 回と、昼ご飯と夜ご飯の間に 1 回を目安におやつを取り入れます。 また、 3 歳以上になれば、昼ご飯と夜ご飯の間に 1 回が目安、就学後は食事をしっかり摂ればおやつは必要なくなります。 <食べることにかける時間> 食事の時間がダラダラと長いことは、虫歯や肥満のリスクが高くなってしまいます。 おやつを食べる時間は何時に食べるかだけではなく、何時までにどれくらい食べるか決めておきましょう。これはダラダラと食べることを防いで虫歯になるリスクを下げることにつながります。 歯の表面は「エナメル質」という硬い層で覆われていますが、食事をして口内が酸性になると、ミネラル分が溶けてしまい「脱灰」という状態になります。 食事が済むと唾液の成分の働きや歯磨き効果で徐々に酸性から中性へ戻ります。 ミネラル成分も摂り込まれ脱灰が修復されれば、虫歯になることはありませんが、ダラダラ食べ続けてしまうと修復が追い付かず、脱灰が進んで「虫歯」となってしま います。 ですので「食事とおやつの間隔が短い人」や「おやつの時間が長くかかる人」は、そうでない人に比べて虫歯になるリスクが高くなってしまいます。 おやつの時間を決めずに食べる人や、何かしながら(テレビをみたりゲームしながら)食べる人は、食べ過ぎ傾向になりがちで、肥満リスクが高くなるので
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こんにちは、小児歯科Happy Clubの佐藤です。 小児歯科で「赤ちゃんの離乳食開始時期について」のご質問も多くいただきます。 授乳期から離乳期は、歯並びや口腔機能の育成に大きく影響を及ぼします。離乳食の開始は、月齢だけで決めるのではなく身体の発達段階を見て移行しなければなりません。 では目安として、どこをみていけばいいでしょうか?それをお話したいと思います。 離乳食開始の目安は、 ① お乳を上手に飲める力がついていること 「飲み込む力」が十分ついていることが必要です。赤ちゃんは、お腹がすいてお乳を飲み始めたら一気に飲み終わり、満足しています。だらだら飲みではなく、次の授乳まで十分時間を空けましょう。離乳期にこの生活のリズムが身についていることも重要です。 ② 座った状態が保てること 腰がすわり、体感がしっかりしないと、離乳食を食べる舌の動きが出来ません。早くに離乳食を与え始めると誤嚥の危険性もありますので身体発育をしっかり観察して離乳食を開始しましょう。上半身を保持する力がついてくると、口も動かしやすくなるだけでなく、誤嚥の心配も少なくなります。 ③ 赤ちゃんが食事を欲しがっていること 大人の食べ物に手を出したり、食べ物を見てよだれを流したりするようになります。それは、離乳食が飲み込める状態になっているという証です。 ★ 離乳食の与え方 離乳食が始まって間もない乳児には、平らなスプーンを下唇にのせ、上唇が下りるのを待ち、上唇でくわえた後、スプーンを真っすぐ引き抜きましょう。上唇が下りない時は、食介者が反対の手で上唇を下ろします。この動きを毎食繰り返すことで、お口ポカン(上唇が上がった状態)を防ぐことが出来ます。上唇を下ろさないからと、スプーンで流し込んだりしないようにしましょう。特に近年、口腔機能の低下したお子さんが増加しています。お口の機能を育てることで、きれいな歯並びのお子さんを育てることが出来ます。 少し長くなりましたが、離乳食の開始時期と離乳食の与え方について歯科の視点でお話しさせていただきました。😊